雨の神代春バラ②
さて、続きです。まずは記念すべき最初の殿堂入り品種、1945年フランス・メイアン社作出のピース(↓)。クリーム色の花弁にピンクの覆輪が入る愛らしい大輪のバラで、数々の名花の親品種ともなっています。
ピースの枝変わり、1962年アメリカ・スタンリー・ジョンストン氏作出のシカゴ・ピース(↓)。枝変わりの中でも、最優秀品種と言われているそうです。私はクローネンブルグも好きですけどね。
交配種としてはガーデン・パーティー、マリア・カラス、エデン・ローズ、グランメール・ジェニーなどがあり、このゴールドクローネ(↓)もその1つ。1960年ドイツ・コルデス社作出で、ピースの特徴をかなり残しています。名前の意味は「黄金の王冠」。
1985年ドイツ・コルデス社作出のメルヘンケニギン(↓)。「おとぎ話の女王様」の名にふさわしい夢々しい花です。1987年アメリカ・ウィリアム・ワリナー氏作出のサマー・ドリーム(↓)。サーモンピンクが美しい。
1999年アメリカ・キース・ザリー作出のコティヨン(↓)。フランスで18世紀に生まれた社交ダンスの名前とのことです。
1998年アメリカ・ジャクソン&パーキンス社作出のエレガント・レディ(↓)で、旧名はダイアナ・プリンセス・オブ・ウェールズ。クリーム地にピンクが乗り、後に更に朱色ががかる変化に富んだ花です。
1981年日本・京成バラ園芸作出の緋扇(↓)。檜扇じゃなくて緋色の扇という当て字がいいですね。ニュアンスのあるバラ。
さて、次はちょっとスペースを取って、「自然交配で生み出された青バラの中で最も青い」と言われている青龍をご紹介(↓)。
1992年日本・小林森治氏作出。ハイブリッドティーに分類されますが、とても花が小さくてミニチュアローズに分類してもいいくらい?
耐寒性・耐病性・退院性がいずれも弱く、樹勢もとても弱いので、こんなにしっかり咲いている姿を見られるのは珍しくてうれしかったです
1953年アメリカ・ハワード&スミス社作出のホワイト・クリスマス(↓)。アイボリーがかった白バラで、全体に丸い花の形がかわいらしいです。芳香種で、ダマスク系+フルーツ系+ティー系の統合された香り。
1972年イギリス・ロジャー・ポージー氏作出のジャスト・ジョーイ(↓)。奥様のジョーイさんに捧げた花だそうです。美しい!
殿堂入りの名花、アイスバーグ(↓)は1958年ドイツ・コルデス社作出。アイスバーグは氷山のことですが、もともとの名前はシュネーヴィットヒェン(白雪姫)なのだとか。そっちのほうが合ってるかも?
2014年日本・富吉紀夫氏作出のクイーン・オブ・神代(↓)。2009年度の国際ばら新品種コンクール(JRC)の金賞受賞花で、神代植物公園の開園50周年記念に名付けられました。椿や桜にも、神代の名が付いた品種はあります。
1974年ドイツ・タンタウ社作出のジャニナ(↓)。明るいオレンジ色の花弁の裏側は黄色で、角度によって異なる表情を楽しめます。
2000年アメリカ・J&P社作出のファビュラス!(↓)。「素晴らしい!」という意味で、「!」までが花の名前です。花は小さめですが、形がとても美しいです。
1965年北アイルランド・ディクソン社作出のレッド・デビル(↓)。古くからコンテスト用の深赤色バラとして君臨してきた名花で、レッド・クイーン、レッド・ライオンと共にスリーレッドと呼ばれるそうです。
2004年日本・武藤忠志氏作出のピンク・フレンチレース(↓)。1980年アメリカ作出のフレンチレースの枝変わりです。とても春らしいバラ。
1970年アメリカ・ウィリアム・ウォリナー作出のブライダル・ホワイト(↓)。1967年アメリカ作出のブライダル・ピンクの枝変わりで、日本では「しろたえ」の名でも知られているそうです。確かに白妙(真っ白な布)ですね。
1999年アメリカ・キース・ザリー氏作出のフレグラント・アプリコット(↓)。フロリバンダ(四季咲き中輪房咲き)としては花が大きめで、華やかに花壇を彩ります。
1950年イギリス・アルフレッド・フランザー氏作出のジョセフィン・ブルース(↓)。アメリカの女性権利運動家の名前のようです。印象的な赤バラ。
1979年フランス・メイアン社作出のカトリーヌ・ドゥヌーブ(↓)。1943年生まれのフランスを代表する女優の名前を付けられたバラです。
もう一種、女優の名前を冠したバラをご紹介。1983年デンマーク・ポールセン社作出のイングリッド・バーグマン(↓)。1915年スウェーデン生まれの女優さんですね。バラの殿堂入りを果たした名花です。
1997年イギリス・ハークネス社作出のプリンセス・オブ・ウェールズ(↓)。支援していた財団への寄付を募るためにダイアナ妃が選んだ白バラで、悲劇的な死の後、棺の上にも飾られたそうです。
そして、今回最後にご紹介するのは、昨年京成バラ園で新品種として紹介されていた、2022年フランス・メイアン社作出のスマイル・ハニー・ローズ/くまのプーさん(↓)。愛らしいバラが神代植物公園にもやってきました!
神代植物公園のバラについてはほぼ頭に入っていると思っていたのですが、この春に初めて加わった品種もあり、コンプリート目前だったアプリ「神代バラコレ」も枠が増えているし(笑)、バラハンティングに終わりはないようです。
次回はまだ名前のないバラたちと、今回紹介しきれなかったバラをさ~っと紹介(予定)して、次なる大物、京成バラ園レポに進みたいと思います。
あ~、アジサイの季節になっちゃう~~💦💦💦