育三郎版『エリザベート』見てきました!
念願の山崎育三郎版『エリザベート』をようやく見ることができました!
前回、ものすごく苦労してチケットを入手したのに、コロナで全公演が中止になってしまったので。
ついについに……!!
さらに、今公演が最後ではと言われる花總まりさんがエリザベートを演じる回だったので、二重の意味でプラチナでした。
取ってくださったお友達に感謝感謝です!!
キャストは以下の方たち(↓)。佐藤隆紀さんのフランツ・ヨーゼフも久々でした。
ルキーニは初見の黒羽麻璃央さん。
『刀剣乱舞』の三日月宗近役で大人気な方なのは知っていましたが、舞台で拝見するのは初めてでした。
手足が長くて、最初は少し線が細いのかな? と思いましたが、歌声も素晴らしく、見事にルキーニを演じきっていました。
このルックスでこの実力なら、そりゃあ人気が出るわ、と納得。
さて、いよいよ山崎トートが上空から登場します。
エレクトリカル育三郎という噂があったのでどれだけ派手に光ってくるのだろうと思っていましたが、そこまでではなくて安心(←)。
紫がかったウエーブのある長髪に、色味はないけれどキラキラメイクで、GACKTっぽい?
そして……いやあ、わかっていたんですけどね、歌がうまい!!
何と言う声!! 声量!! 甘い響き!!
全編通じてとにかく歌が素晴らしすぎて、劇の意図を見失うくらいでした。
いつか『オペラ座の怪人』のファントムをやってほしい!
あの声にならクリスティンが操られてもまったく不思議じゃないから!
そして、奇跡のようにかわいらしい少女エリザベート(花ちゃんすごすぎる)と、ついに対面します。
能面のような表情が驚きに彩られ、「え? え? どういうこと?」と目を見開く。
育三郎版のトートは、若くて怒りに満ちたジャイアン風(笑)井上版トートよりもさらに幼い、「感情」を初めて知った少年のようでした。
だから、エリザベートに示すのは、興味と驚き。
怒りは示さないんです、どんな時も。
エリザベートに手ひどく拒否されたり、思うとおりに事が進まなくても驚くだけ。
「へえ、こんな反応をするんだ。ああ、このアプローチじゃだめなのか」と驚きながら学んでいる感じで、その無垢なところがちょっと怖い。
エリザベート以外の人間への無関心さも徹底していて、少年ルドルフにも青年ルドルフにも同情・共感ゼロ。
あんなに思い入れなくルドルフを殺すトートは初めて見ました。
ここからは私の妄想ですが、類まれな美声という絶対的魔力を持ち、満場一致で黄泉の帝王になった幼き御曹司トートは、己に課された役割を何の感情も抱かずに淡々とこなしてきた。
ルキーニが執事みたいな役割で、トートダンサーズは坊ちゃまを慕う家臣団。
ところがその坊ちゃまが、初めて人間に興味を持ち、追いかけ始めた!
執事と家臣はハラハラしながらその恋(?)を応援するが……。
みたいなラノベっぽく見えたんですよね。
私のお気に入りの『悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました』のクロードっぽいというか…(現在アニメ絶賛放映中)。
とにかく、切なさとかよりも不思議な可愛げを感じるトートでした。
黒羽くん、ルドルフの立石くん、それに育三郎トートというフレッシュで声が伸びまくるキャストに対して、元からのキャストはやはりちょっと年を取ったなあ~と思わされました。
当たり前なんですが、キャストは移り変わっていくものなんでしょうね。
この後もう一度、愛希エリザに古川トートの組み合わせを見る予定なので、彼らの3年前からの変化も楽しみにしたいと思います。
やっぱりミュージカルはいい!!