京成バラ園春バラレポ(その3)
はい、ではドイツのバラに進みます。
京成バラ園ではフランスのバラとドイツのバラが二大勢力。
ドイツの育種会社としてはタンタウとコルデスのものがほとんどでした。
まずは、1906年創業のハンブルクの郊外にあるタンタウ社。
(↓)エアフロイリッヒ。いきなりドイツ語の名前ですね。「うれしい、喜ばしい、好ましい」といった意味です。(↓)シュネー・ケニギン。雪の女王です! ちなみに王様はケーニヒです。
(↓)シリウス。おおいぬ座の1等星で、天狼星とも呼ばれる星の名が付いています。
一方こちら(↓)はポラリス・アルファ。こぐま座α星、つまり北極星の名が付けられています。
(↓)アイスフォーゲル。こちらはカワセミのことです。
う~ん、どの辺がカワセミかわかりませんが、美しい花ですね。
(↓)パフューム・ドレス。ふんわりとしたドレスが豊かな香りをまとっているような雰囲気から名付けられたそうです。納得~!
(↓)オリンピック・ファイアー。日本にも聖火という名花がありますが、こちらも炎を思わせる紅バラです。ちなみに作出された1992年はバルセロナオリンピックの開催年。
(↓)スピネル。ルビーと間違えられがちなジェム、尖晶石の名が付けられています。
(↓)ノスタルジー。和を感じさせるような紅白の色合いが見事ですね。
1887年創業で、やはりハンブルク郊外にあるのがコルデス社です。
名花アイスバーグを生み出した会社ですね。
(↓)ガーデン・オブ・ローゼズ。ドイツ人ガーデナー、グリーゼ夫人と彼女のバラの庭「ガーデンオブローゼズ」にちなんで名付けられました。(↓)ホーム&ガーデン。園芸雑誌みたいな名前ですが、夢見るようなロマンチックなバラです。
(↓)ローゼンドルフ・シュパリースホップ。コルデス社の所在地を示す「バラの村シュパリースホップ」という意味の名前です。
(↓)コルデス・ジュビリー。2012年に、コルデス社が創業125周年を記念して発表したバラだそうです。色合いが独特。
(↓)フロレンティーナ。イタリア語で「フィレンツェ出身の女性」を表す言葉ですが、女性の名前かも? ボッティチェッリの絵画に登場しそうなフォルムのバラです。
(↓)ソレロ。太陽にちなんだ名前のバラです。庭を明るくしてくれそう。
(↓)レディ・ローズ。コルデスさんは普通名詞っぽい名前が多いですね。これが特定の人物を指すかどうかはわかりませんでした。朱色が美しい。
(↓)バレンシア。スペイン東部の街の名が付けられています。
(↓)パシュミナ。インドのカシミール地方に伝わる手織りの毛織物の名が付いたバラです。ふわ~っとした花の形から名付けられたのでしょうか。
(↓)ユリイカ。アルキメデスが王冠の金の純度を測る方法を発見した時に叫んだ「ユリイカ(ギリシャ語で「わかった!」)」に由来する名前です。王冠の金色を思わせる花だから?
(↓)シー・ユー・イン・ピンク。とても特徴的な色と形ですね。これもまたバラの魅力の一つでしょう。
(↓)ライムライト・グランディローサ。ライムライトは舞台でスポットライトとして使用された、石灰を酸水素ガスの炎で熱して白色光を発する装置のこと。淡い緑が混じる黄色を指すので、このバラにふさわしいですね。
(↓)プリンセス・ヴェール。「お姫様のベール」という名前がぴったりの、ふんわりと優しい色合いです。
(↓)ティップン・トップ。名前の由来は、オレンジジュースを使ったカクテルです。スクリュードライバーにアルコール度数55度の「シャルトリューズ・ヴェール」を加えるので、レディキラーカクテルとも言われるのだとか!
(↓)ティ・アーモ。イタリア語のI love you.です。鮮やかな赤には、ドイツ語のIch liebe dich.よりもTi amo.のほうが似合うのかな?
(↓)メルヒェンツァウバー。やっとドイツ語の名前のバラが来ました。「おとぎ話の魔法」という意味になります。Zauber(魔法)は第九の歌詞にも登場しますね。
(↓)オドゥール・ダムール。コルデス社最後のバラはフランス語で「愛の香り」の意味だそうです。
ということで、相当長くなってしまったので、アメリカのバラは次回にフランスのバラと一緒にご紹介します!