京成バラ園春バラレポ(その4)

はい、ではアメリカのバラに行きます。
アメリカから寄贈されたバラを基盤に作られた神代植物公園に比べると、京成バラ園ではマイノリティーですが、美花揃いです。

(↓)パープル・スプラッシュ。赤紫と白の絞り模様と表現される花色です。キャルース作出。(↓)アップル・ブロッサムバーバンク作出。リンゴの花は白いですが、実のほうのイメージなのかな。(↓)ピンク・パウダー・パフムーア作出。白粉をはたくときのパフに見立てたバラです。ふわふわな触感が感じられますね。(↓)マイダス・タッチクリステンセン作出。ギリシャ神話の「触れるものがすべて金になることを願ったミダス王は、食べ物も飲み物も金になったため飲食ができず、有名な彼のバラの庭もすべて黄金になったため嘆き悲しんだ」という強欲を戒めるエピソードにちなんでいますが、現在、英語でMidas touchと言うと、「金儲けの才、金運の良さ」という意味になるようです。(↓)トーナメント・オブ・ローゼズウォリナー作出。アメリカのパサデナで毎年開催されるフラワー・フェスティバルの名前にちなんで名付けられました。(↓)ハニー・ブーケザリー作出。見たままのはちみつ色のバラです。かわいい!(↓)エイプリル・イン・パリザリー作出。この華やかさがパリの4月のイメージだそうです。バラの時期には早いですけどね。(↓)グランド・プライズジャクソン&パーキンス作出。名前のとおり、ハーグ国際コンクールで金賞を受賞しました。アメリカのバラのトリは、こちらの(↓)ディズニーランド・ローズです。ディズニーランドリゾートジャクソン&パーキンス社のコラボで作出されたバラで、東京ディズニーランドの中でも見ることができます。オレンジ色からピンクへと色が変化していくところが、「魔法」を感じさせるとか。以上、アメリカのバラでした。
名前が全部英語なのでわかりやすかったですね(笑)。

さあ、ここからはすべてフランス・メイアン社作出のバラです。
フランス語苦手なので結構怖い~あせあせ(飛び散る汗)
(↓)つるミミ・エデン「小さな楽園」という意味のミニバラです。小さい花の中に花びらがぎっしり詰まっていて、かわいいです。(↓)つるラ・セビリアーナ「セビリア出身の女性」という意味だと思います。情熱的な赤のイメージかな。(↓)ブラック・バッカラ。黒バラ好きの私にはたまらない品種です! 神秘的なこの花には、「真実の愛とロマンス」「希望と楽観主義」などの意味があるのだとか。(↓)クリムゾン・スカイ。四季咲きのつるバラで、鮮やかな赤が季節を問わず青空に映えます。(↓)バニラ・ボニカ。ピンク色のボニカ’82は神代にありますが、こちらはボニカの白バラ。輝くような美しさです。(↓)リモンチェッロ。イタリアの食後酒の名前が付けられています。レモンのリキュールなのでお酒もレモン色。ちょうどこの花の色合いです。(↓)ホワイト・メイディランド。メイディランドは修景バラ(低木でツツジのように庭を彩るバラ)として生み出されたシリーズで、ほかにもさまざまな色があります。(↓)ライラック・ビューティ。青バラ系としては赤みが強い品種ですね。香りがシトラス系。(↓)ピーチ・メイアンディナメイアン社のミニバラシリーズ、メイアンディナの一種です。小さいけれどゴージャス。(↓)チョコレート・サンデー。赤茶色のチョコレートを思わせる色から名付けられています。た、食べたくなる……。(↓)アクロポリス・ロマンティカ。オールドローズとモダンローズの良さを兼ね備えたロマンティカシリーズの一種。独特の花色が魅力的です。アクロポリスは古代ギリシアのポリスのシンボルとなった小高い丘のこと。(↓)ブラッシング・ノックアウト。ノックアウトは、バラ特有の病気にとにかく強い! ということで名付けられた品種。赤・ピンク・白とさまざまな花の色がありますが、こちらは淡いピンク。blushingには「頬を染める」という意味があるので、ちょっと紅潮したノックアウトということでしょうか。(↓)レヨン・ドゥ・ソレイユ「心を喜びで満たすもの」「心の太陽」という意味の名前を持つバラです。(↓)ボレロ。雪のように白い花びらの中心が淡いピンクに染まる繊細なバラで、茎が細いためうつむきがちに咲きます。名前の由来は曲なのか、服なのか??(↓)ブラック・ゴールド。これも黒バラ好きの秘孔を突くバラでした。花びらの表が黒に近い赤、裏側がゴールド! ゴージャスです。(↓)フランボワーズ・バニーユ。ラズベリーとバニラという意味の名を持つこのバラは、ローズピンクに白い絞りが入った花色が特徴的。京成バラ園では、入園者200万人達成記念として、2015年にこの品種を植樹したそうです。フランスのバラの最後を飾るのは、こちら(↓)のジョリー・メロディです。2022年作出の生まれたばかりのバラ。「美しいメロディ」という意味で、2022年国際香りのばら新品種コンクールで金賞を受賞しています。以上、フランスのバラでした。
メイアン社は世界的なバラ育種会社なので、案外フランス語の品種名が少なかったですね(ホッとしました)。
さて、次回最終回は、日本の育種の中心地でもある京成バラ園作出を中心とした日本のバラです。
あとひと頑張り!!

web拍手 by FC2