舞台『回路』とトキエンタテインメントイベント
舞台『回路』を見てきました!
2.5次元ではない舞台の根本さんを見るのは「はじまりのカーテンコール~your Note~」以来。
ファンとしては素の演技力が分かるこういう舞台も見たいですね。
あらすじ
真実を知りたくなかった記者。
法に守られた男。
妹の為に生きた男。
15年前の事件に三人の男が接触し、許容量を超えショートする。
接触しなければ消えなかった。
接触したから繋がった。
互いの思考が交流する物語。
根本さんが演じたのは、最初の「真実を知りたくなかった記者」。
15年前に弟を殺され、犯人が13歳だったために罪に問われなかったことに納得できず、週刊誌の記者となって犯人を社会的に抹殺することに暗い情熱を燃やしています。
殺人を犯しながらも法に守られて、名前を報じられることなく児童養護施設で数年を過ごし、社会復帰した青年を演じるのが、高崎翔太さん。
妹がSNSでの誹謗中傷に殺されてしまうことを恐れた兄を演じるのが馬場良馬さん。
根本さんは冷静に話している中で突然激高する瞬間があって、そのメリハリがすごかったです。前から言っていますが、そういう場合の怒鳴るような台詞もしっかりと聞き取ることができて滑舌最高。
高崎さんは純真な子供のような瞳が印象的なだけに、その目でじっと見つめられると怖い。この脚本ではそこがうまく生かされていました。
馬場さんの役が一番振れ幅が大きくて難しかったと思います。最初はまったく関係なさそうなスタンス。それが事件の真相に最も深くかかわっていたという……。
全員がそれぞれの罪と後悔とエゴを背負ってもがいているシリアスな舞台だったので、宮下貴浩さんや佐藤タダヤスさんのコミカルな演技に救われました。
後味がいい話ではないのですが、一つずつ真実が明らかになるたびに各人物の見え方が変わっていく趣向は面白かったです。
舞台千穐楽の翌日は、同じ会場でイベントが行われました。
あれだけシビアで息詰まる展開を見たのと同じセットに、作業着姿で主演の三人と宮下さんが登場。
稽古場や楽屋の写真、演出のオムさんによるダメ出しの動画を見ながら『回路』を振り返るトークをしました。
稽古場の冷蔵庫にずっと入っていた持ち主不明のバナナとか、化粧前に置かれている駄菓子とか、ズラッと並べられた差し入れとか(根本さんは治一郎のバウムクーヘンがお好きなようです)、レアな写真がたくさん。
演出家のダメ出し風景も初めて見たので、かなり細かく動きや抑揚などまで指示するんだなあ、と感心しました。
根本さんは一番感情が高ぶる場面のダメ出しを受けたのですが、演技に入れ込みすぎて記憶が飛んでいるみたいでした(笑)。
その後はゲームコーナー。
根本さんの弟役を演じた在原桂馬さんがスコア記録者として加わって、まずはシルエットゲーム。
「うさぎ」「ラグビー」などの単語を見て、それを表すポーズを取り、同じポーズだったらスコアが入るというルールでした。
が、このゲーム、高崎さんの誕生日イベントとまったく同じだったみたいで、高崎さんが「こんなに使いまわしていいの~!?」と驚いていました。
続いて行われたのはキュッキュと音の鳴るサンダルを履いた人を、目隠しをした人がウレタンの棒で叩くという肉弾ゲーム。
これも高崎さんの誕生日イベントの使いまわしだったそうです(笑)。
経験豊富な高崎さんが、サンダルが鳴らないようにうま~く物陰に潜んで根本さんの追跡をかわしましたが、最後の最後に見つかって連打されていました。
舞台のセットがそのまま残っているので、逃げ道がすごく狭いのがよかった(?)みたいです(笑)。
スコアが最も低かった馬場さんの罰ゲームは2分で泣くこと。
一生懸命劇の悲しいシーンを思い出して泣こうとしますが時間切れで、「俺の18年の役者人生って……」とショックを受けていました。ドンマイ!
イベント終了後はハイタッチでのお見送りまであって、なかなか充実した内容でした。
劇を上演したセット内でそのままイベントをするのは初めてだったそうですが、シリアスなお芝居の後にこういうほっとする催しをしてくれるのはいいですね。
根本さんは次回は朗読劇にご出演予定。
こちらも楽しみに待ちたいと思います!