『鎌倉殿の13人』聖地巡り(その2)
大河ドラマ館を出て、まずは鶴岡八幡宮に参拝します。
先日来たときは紫陽花の花で埋まっていた手水が、今回は菊で埋まっていました。大輪の菊が惜しげなく浮かべてあって、素晴らしかったです。
大階段の手前には茅の輪くぐりのスペースが設けられていました。
本来は6月末の夏越の祓の際に行われる行事ですが、疫病が流行っている現在、年間を通じて設置しているのかもしれません。
大階段横の大銀杏の子孫がきれいに紅葉していました。まだ、公暁が隠れるには細いですが……
境内の木々も目を楽しませてくれました。鎌倉国宝館で北条氏展を見てから、次なる目的地に向かいます。個人的には足利直義の直筆が見られて大興奮でした。あ、北条氏じゃない……。
北条義時が屋敷を構えて以来、代々の北条氏の邸宅があった場所に建つ宝戒寺(↓)。が、この地が有名なのは、最後の執権、北条高時が一族870余名と共に自害して北条氏が滅びた場所だからです。その霊を弔うため、後醍醐天皇の命で、足利尊氏がこの地に寺を建てました。大河ドラマ『太平記』で片岡鶴太郎さんが演じた北条高時が印象に残っています(後醍醐天皇が片岡仁左衛門さん、足利尊氏が真田広之さん)。高慢で狂気に満ちた高時像は、後年の創作の可能性が高いそうですが、素晴らしい演技でした。
続いて、源頼朝の墓へ。
私は体力温存のために麓の白旗神社(↓)で待機。K女史のみ階段の上のお墓に詣でました。お隣りの北条義時の墓……というか、法華堂跡(↓)ではARで再現映像を見ることができます。お堂の中の仏像まで見られるので、ぜひ試してみてください!なお、この上にある大江広元のお墓にはK女史お一人に行っていただきました(前回ここで頑張りすぎて体力切れを起こしたので)。
途中、鎌倉宮(↓)にお参りしてから今回最も訪ねたかった場所に向かいます。鎌倉宮も『太平記』好きにはたまらない場所なのですが、今回は『鎌倉殿』に集中するため軽めにスルー(土牢見たかった)。
そして到着したのが、永福寺(ようふくじ)跡です!(↓)永福寺は源頼朝が奥州合戦の戦没者慰霊のために、中尊寺の二階大堂大長寿院を模して建立した壮麗な伽藍で、1192年に着工されました。
度重なる戦災のため室町時代には失われたそうですが、近年の発掘調査で跡地が整備され、ARで往時の姿を見ることもできます。
CGがYouTubeにもアップされていました(↓)。
阿弥陀堂の跡地はこんな感じ(↓)。公園として整備され、自由に入れるのでワンコの散歩をさせている人がたくさんいました。『鎌倉殿の13人』でもたびたび登場しているんですよね。このドラマがないと足を運ばなかっただろう場所なので、とても興味深かったです。
次に向かったのが、この鎌倉めぐりで最大の収穫となった覚園寺です。『鎌倉殿の13人』第44回冒頭で義時の夢に現れた白い犬。
あの犬に関する記述は、吾妻鏡や覚園寺縁起書に以下のようにあります。
「夢の中で薬師如来の眷属、戌神伐折羅大将(いぬかみばさらたいしょう)から『年明けの参拝はしないほうがいい』と告げられた義時は、私財を投じてこの地に大倉薬師堂を建てた。翌年、実朝の右大臣拝賀の式にお告げを気にしながら同行した彼は、途中で白い犬と目が合い、一歩も進めなくなって御剣の役を交代してもらい、帰宅した」
結果的に義時は難を逃れ、薬師堂の戌神伐折羅大将をいっそう篤く敬った、とのこと。
こうした記述がああいうドラマになるのはとても面白いですね。
山門を入ると本物のかがり火が焚かれています(↓)。フォトスポット(↓)が設けられていて、この左側に写っているのが戌神伐折羅大将像、右側が薬師三尊座像と十二神将を祀る薬師堂です。実はこのお寺は入山後、写真撮影禁止。
「え~っ?」と思ったのですが、結果的にはスマホをしまってゆったりと散策することができました。
内部は広く、良く手入れされたお庭にお堂や移築された農家、やぐらなどが点在しています。
一部ライトアップされていて、とても美しい
住職さんが薬師堂について、大河ドラマの内容を交えながら丁寧に説明してくださったのですが、とてもわかりやすくて、「あ~、44話を見ていなければここまで足を運ばなかったけれど、来て本当によかった~!」と思いました。
なお、十二神将は干支に対応していて、それぞれ頭の上に干支を示す動物がチョコンと乗っています。自分の干支の神将を探すのも楽しいです!
次に向かった和田塚はすっかり闇に沈んでいて写真が撮れず、「では、闇を逆手に取って」と、向かったのがこちら(↓)です。江ノ島!!
11月23日から湘南の宝石というライトアップイベントが行われているのです。
エスカーに乗ってサムエル・コッキング苑に入ると、まるで宇宙を漂っているような神秘的な世界が広がっていました(↓)。藤色のトンネルも前に来た時より長くなっている?(↓)中央部にはスワロフスキー製の煌びやかなシャンデリアが飾られています(↓)。色数を絞ってライトアップしているので、庭園全体が神秘的な雰囲気に満ちていました(↓)。中心にある展望台、シーキャンドルはやはり美しい!!(↓)シーキャンドルの上から見下ろすと、こんな感じです(↓)。この日は夜になってもそれほど温度が下がらず、展望台や下のカフェスペースでゆっくりとくつろぐことができました。
帰り道はエスカーを使えないので徒歩ですが、沿道のライトアップが素晴らしい!(↓)この辺は無料エリアなので、入場料なしでそぞろ歩くことができます。来年の2月末までやっているそうなので、あまり寒くない日を選んで行ってみては?ということで、鎌倉・藤沢を堪能しまくって、竜宮城(↓)もとい片瀬江ノ島駅から小田急線に乗って帰途につきました。次はエノスイも訪れたいな~!
K女史、ハードなツアーにお付き合いいただいてありがとうございました!!