ツツジ・石楠花・藤・牡丹

毎週毎週新しい花が見頃を迎える季節ですが、逆に言うと一週遅れると見頃が終わってしまう!! というシビアな季節でもありまして、神代植物公園からの花便りをお伝えします。

ツツジの見頃は10日~2週間。いっせいに咲いて、ツツジ苑を彩ります。

(↓)これは琉球ツツジ系の白琉球(しろりゅうきゅう)という品種で、江戸時代から栽培されているそうです。こちらはモチツツジ系の花車(はなぐるま)(↓)。根津にもありましたね。久留米ツツジ系の緋の衣(↓)。名前にふさわしい鮮やかな緋色です。ここからは久留米ツツジが続きます。久留米ツツジ系の軍旗(↓)。赤白ピンクと絞り花が入り混じった華やかな品種です。久留米ツツジ系の左近(さこん)(↓)。ピンク色のかわいらしい花です。久留米ツツジ系の翠羽(すいう)(↓)。みどり色の鳥の羽、または翡翠(かわせみ)の羽を指す言葉だそうです。あっという間に花殻になってしまいましたが、この美しさはやっぱり素晴らしい! また来年会いましょう!

 

続いて、シャクナゲ園です。こちらは花の時期が比較的長いので、安心して眺められます。

西洋シャクナゲのフィリス・コーン(↓)。クリームホワイト色の巨大輪です。高貴な美しさ!西洋シャクナゲのハーフダン・レム(↓)。ツツジ科の植物なので、やっぱり似ていますね。西洋シャクナゲのミセス・ジョイナー(↓)。かわいらしいピンクは、開花後に淡い色に変わっていきます。日本で作出された西洋シャクナゲ、ヒラノシロ(↓)。平野農園で生まれた白い花、ということで名付けられました。西洋シャクナゲのアイベリーズ・スカーレット(↓)。ブーケのようなフォルムです。

名札がなかったのですが、おそらく西洋シャクナゲのサッフォー(↓)。古代ギリシアの女性詩人サッポーにちなんだのかな?花弁の周辺に地の色とは異なる色が入る覆輪が特徴のプレジデント・ルーズベルト(↓)。葉に黄色い斑が入っていますが、これが入っていない品種はミセス・ルーズベルトという名です。これも名札がなかったのですが、西洋シャクナゲのピンククラウド?(↓)真っ赤なつぼみが淡いピンクに変わるのが美しいです。シャクナゲの最後はウェディングブーケ(↓)。濃いピンクから淡い桜色→純白へと移り変わる花です。今回はたまたま全部西洋シャクナゲでしたが、シャクナゲ園には日本原産の品種もありますよ。

 

さて、次に向かうのは藤のスペース。バラ園の中に低い棚を作って、すぐそばで花房を見られるようにしてくれています。

園内に一番たくさん植えられている黒竜(↓)。王道の美しさです。黒竜の八重咲き品種、八重黒竜(↓)。八重の藤は珍しいですね。藤棚で咲くとこんな感じです(↓)。つぼみのときは淡紅色で、開花すると白色になり、先端にだけ淡紅色が残る口紅藤(クチベニフジ)(↓)。淡紅色で房の長い本紅藤(ホンベニフジ)(↓)。藤は大きくノダフジとヤマフジに分けられますが、ここまで紹介してきたのは花房が長いノダフジ。こちらは花房が短いヤマフジの紫花美短(ムラサキカピタン)(↓)です。最後はノダフジとシナフジ(昭和初期に中国から入ってきた藤)の交雑種で、強い香りが特徴の麝香藤(ジャコウフジ)(↓)。藤の盛りは2週間足らず。盛りの時期には藤の香りが藤棚全体に漂い、うっとりとしてしまいます。で、ここに夢中になっていると国領神社の千年藤を見そびれるんですよね。この時期は本当に忙しい!

 

本日のラストはボタン苑の牡丹たちです。新国色(シンコクショク)(↓)。大輪のザ・牡丹という感じ。日本初の大輪黄花牡丹、黄冠(オウカン)(↓)。アメリカの品種、ハイヌーンと日本の新扶桑を交配させたそうです。そばの名札は玉簾(たますだれ)なのですが、玉簾は白色の花のようですね。だとすると玉緑(たまみどり)かな?(↓)白く優美な連鶴(れんかく)(↓)。花びらの形が、羽をたたんだ鶴に似ているということで名付けられたそうです。

以上、バラフェスタ直前の神代植物公園のレポでした!!

さあ、いよいよバラが始まるぞ!!


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