5~6月のエンタメをまとめて
お花レポでまったく手が回らなかった(笑)、5、6月の映画と舞台の簡単なレビューを書いておきます。ステージ「エロイカより愛をこめて」
私がドイツ語を学ぶ大きな動機となった原作は大好きなのですが、そういえばこの作品、マルチメディア展開はいっさいないなあ(イメージアルバムは好きだったけど)。
演出の児玉明子先生は、『女海賊ビアンカ』でねもっちゃんがお世話になった恩がある方。
でも、いくら2.5次元流行りとはいえ、この作品を今、引っ張り出してお客さん来るのかしら?
と、心配しながら劇場に向かいました。
原作の最初の方、少佐と伯爵が出会って、「紫を着る男」を巡る攻防戦の後、米ソ会談でのテロを防ぐため共同戦線を張る辺りが描かれています。
伯爵役は中山優貴さん、少佐役は村田充さん。
お二人とも青池さんの絵よりも二次元っぽいスタイルで、眼福この上なしなのですが、驚いたのはほかのキャストの方たちの充実ぶりです。
ジェームズくんが『遙か3』でヒノエを演じた杉江大志さん、ボーナムくんが『銀河英雄伝説』でねもっちゃんと双璧を演じた藤原祐規さん、白クマが八神蓮さんですよ!
2.5次元の美形たちに何をやらせているんですか~!!
も、もったいない……。
ということで、キャストの演技力にはまったく不安はなし。
中山さんは伯爵の歯の浮くような台詞に多少手こずっている気もしましたが、後半、物語が動き出すとバッチリなりきっていました。
何より驚いたのは少佐役の村田さんですね。
完璧に少佐でした!!
『弱虫ペダル』で御堂筋くんを奇跡のように演じたのを見て、演技力には絶大な信頼を置いていたのですが、いやあ、まさかこういう方面にもなりきれるとは……。
テロを防ぐべく不眠不休で働く少佐と、からかいながらも心配する伯爵の電話での会話シーンがあるのですが、そこでの少佐が本当に本当に本物でした。
素晴らしすぎる。
無理にミュージカルシーンを作らなくていい(^_^;)ので、この先の話も舞台化してほしいと思いました。
やっぱり面白いわ~。
とはいえ東西冷戦の時代が舞台なので、若いお嬢さんたちには背景がわかりにくいかもしれませんね。
映画「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」
なんと、封切り翌日に行ってきました。
テレビシリーズの第二シーズンは入院期間にぶつかったので、消灯後の暗闇の中、ベッドの上で見たんですよね~。
途中で夢なのかドラマなのかわからなくなったりして、ちょっと不思議な体験でした。
まあ、このドラマ自体が夢と現実の境があいまいで、それは映画になっても同じ。
ドラマのスペシャル版以上ではなかったですが、パリロケの予算は有料の映画でないと出なかったのかな。
高橋一生さんのエキセントリックな演技と、飯豊まりえちゃんのチャーミングさ&図太さは大好きなので、テレビのシリーズは続けて行ってほしいです。
舞台「文豪ストレイドッグス 共食い」
このシリーズの最終作。
私はねもっちゃんがキャスティングされている回しか見ていないので飛び飛びですが、急逝された窪寺昭さんの後を継いでの森鴎外役、プレッシャーもあったと思います。
それを見事に軽やかにいつもの「らしさ」満載で演じていて、「ああ、よかったなあ」と思いながら見ていました。
手のケガ(?)もまったく感じさせない演技でしたが、ちょっとハラハラしちゃいました(あれはケガだったの?)。
劇自体は異能をさまざまな演出で見せるのが面白くて、前回の「STORM BRINGER」よりは戦闘シーンが少なめだったのも助かりました(あんまり長いとつらい)。
原作は最初の方しか読んでいないので、「え、まさかこの人、田山花袋?」とか、「お、オルコットかよ」とか、「やけに明るいフィッツジェラルドだな」とか、驚きながら見ていました。
フョードルとイワンは最後まで誰のことかわからず、あとで調べて「え、なんでドストエフスキーがこんな悪役に?」と悩んだり(ドストエフスキーとプーシキンの小説は結構好き)。
私だったらトルストイやチェーホフも入れるなあ(すでに出ていたらすみません)。
でも、これとアルケミストの影響で古典文学を読む人が増えているそうなので、そこはよかったよかった。
映画「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」
めちゃくちゃIMAXが推されていたのですが、村井國夫さんと井上和彦さんの声目当てで吹き替え版を見ました。
新規撮影分がしっかり若き日のインディになっていたのにびっくり。
あれってCGなのよね?
あれで新作もう1本作ってくれないかしらん。
で、本編の方はですね、マッツ・ミケルセン(cv.和彦さん)が持っていきましたね。
とってもチャーミングでした!
ドイツ語はあんまりうまくなかったけど(笑)、容貌があれだからちゃんとドイツ人に見えました。
『ハノーバー・ストリート/哀愁の街かど』の時も思ったけど、ハリソン・フォードは絶対にドイツ人に見えないから変装してナチスに潜入するのやめてくれ(笑)。
ストーリーやアクションシーンはいつものインディ・ジョーンズで、めっちゃわかりやすい世界史的出来事はまあ笑ってすますとしても、相変わらずドイツ人に容赦がないストーリーなのはつらかったですね。
アメリカ映画ってこんなものなのかなぁ。
インディ・ジョーンズ・シリーズのドイツでの評判がちょっと気になります。
物語の舞台として、行ったことのある場所が出てきたのはうれしかったです。
引き続き7月もあちこちに足を運ぶつもりですが、暑さがハンパなくて、ほどほどにしておかないと死ぬかも……。
皆さまもどうかお気をつけくださいね!!