9月のエンターテインメント
本当は1つずつ別々にアップしたかったのですが、たまってきてしまったので一気にいきます。
ミュージカル『憂国のモリアーティ』Op.5 –最後の事件-
漫画『憂国のモリアーティ』が原作のミュージカルで、5作目の今作が最終話。
私は、根本さんが出演したOp.2-大英帝国の醜聞-以来の観劇でした。
前回からはまり役だったマイクロフトですが、さらに磨きがかかっていました!
隙のない、けれど優雅な身のこなし、大局を見つつ弟を案じるやさしさ、そして美声!♡
この舞台は、容姿よし、演技よし、歌よしの役者さんがそろっているので、とても見ごたえがありました。
アンサンブルの方たちにもしっかり見せ場があるし、舞台構成もよく考えられています。
歌の旋律が難しくて、おぼえて帰れないのが残念なのですが、今回、このメロディは主演の鈴木勝吾さんあってのものなのだなあと思いました。
とにかく高音がきれいで、どんなメロディも自分の声のように歌いこなしてしまうんですよね。
それぞれの役者さんが個性的な歌唱を聞かせる中、正統派な歌がとても光っていました。
『ゲッベルスと私』『ユダヤ人の私』上映&トーク
お誕生日月なので、自分の興味のあることに端から挑戦しております(^_^;)。
『ゲッベルスと私』は岩波ホールで上映された際に見ていたのですが、第二弾の『ユダヤ人の私』は初見。
今回の上映会は、12月に上映される第三弾の『メンゲレと私』の宣伝を兼ねていて、映画2本の上映後には3作の監督であるクリスティアン・クレーネス監督と、『検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?』の著者である小野寺 拓也先生のオンライン対談が行われました。
それぞれ2時間弱の作品だったので、13時に始まって19時過ぎまで続くなかなかの長丁場イベント。
『ユダヤ人の私』はナチス政権下で4つの強制収容所を生き抜き、戦後、自分の経験の講演活動を続けているマルコ・ファインゴルト氏の回想と、関連するニュースなどのドキュメンタリー映像で構成されています。
オーストリアのウィーンに住んでいたユダヤ人、マルコ氏がずっと訴えてきたのは、「オーストリアはナチスに侵略された被害者ではない、諸手を挙げて彼らを歓迎した仲間なんだ」ということ。
『サウンド・オブ・ミュージック』の描写などで被害者的立場だと思われがちな同国が、ナチスドイツ軍を「やっと来てくれた!」と花を撒いて大歓迎しているフィルムが差し挟まれます。
マルコ氏はこの現場にいたのだそうです。
「私だって、あの時あの場所にいなければ、そんなこと信じなかっただろう」
さらに驚いたのは、戦後、強制収容所が解放された際、ウィーン市長がユダヤ人の帰還を拒んだということでした。
そのためマルコ氏は戦後ずっと、ザルツブルクに住んでいます。
オーストリアにそんな側面があったとは……。
こうした主張をしているため、マルコ氏はいわゆる「愛国者」から誹謗中傷の的となっています。
映画には彼が受け取った数々のメールの文面も登場します。
第二次大戦時を振り返るだけでなく、現代まで続く問題を内包した映画でした。
決して他人事ではない……。
映画『ミステリと言う勿れ』
原作はすべて読んでいて、テレビドラマも全話見ています。
菅田将暉くんの久能くんは、最初はちょっと人への当たりが強いかな、と思いましたが、今やすっかり慣れて「いいんじゃないか」と思うようになりました。
今回の映画版は、テレビドラマでスキップされた広島編をかなり忠実に映像化しています。
テレビ版では伊藤沙莉ちゃんの出番を増やすための改変がすごく嫌でしたが、映画版ではそれはなし。
原菜乃華ちゃんをはじめ、見ごたえのある演技をする役者さんが多くて、伏線の回収も丁寧なのでストレスなく隅々まで楽しむことができました。
テレビドラマの続編を作るなら、このポリシーでお願いしたいですね。
『M.クンツェ&S.リーヴァイの世界』
チケット取るのがめちゃくちゃ大変でした!!
でも、「城田優くんがまたトートをやるのが見られる、それもお花様のシシィと!!」と思って頑張りました。
M.クンツェ&S.リーヴァイによるミュージカルは、『エリザベート』『モーツァルト!』『マリー・アントワネット』『レベッカ』『レディ・ベス』が、日本で上演されています。
コンサートでは4作品のオープニングを披露した後、日本で最初に上演された宝塚版の『エリザベート』をリスペクトして、涼風真世さんがトート、花總まりさんがエリザベートのパートをデュエット。
涼風さんはエリザとゾフィは演じていらっしゃいますが、トートは初めてだったのでは?
その後、『レベッカ』『レディ・ベス』『モーツァルト!』と、タイトルごとに代表曲が披露されます。
シュガーさんこと佐藤隆紀さんの美声にはうっとり。
田代万里生さんの伸びのある歌声も素晴らしかったのですが、最後に歌い上げるところがちょっとガナリモード。う~ん、普通に伸ばしてほしかったかな。
S.リーヴァイさんの名を冠した国際ミュージカル歌唱コンクールで準グランプリを受賞したという小野田龍之介さんは今回最大のめっけもんでしたが、Wikiで調べたら私、『最遊記歌劇伝』で拝見していました!
めちゃくちゃ歌がうまかった紅孩児!!
この方だったんですね~!!
ず~っと出番を待っていた城田くんは、『モーツァルト!』の「僕こそ音楽」でようやく登場。
彼が歌うのは初めて聞いたので、感動しました。
台詞的に歌うのではなく、飽くまで歌として聞かせる「僕こそ音楽」、すごく良かったです。
休憩を挟んで『マリー・アントワネット』のナンバーが続き、いよいよやってきました、『エリザベート』の時間!
城田くん、まだ1曲しか歌っていませんからね!
これであと2曲くらいで終わったら暴れるぞ!
という心配は杞憂に終わり、ここからはザ・城田タイムでした。
まずは『愛と死の輪舞』をソロで。
いやあ、すごくアブナイよ、この死の帝王!!
逃げて、シシィ、変態があなたを狙っている~!!!
と叫びたくなるくらい、めちゃくちゃ演技が入っているトート閣下でした。
本役やってたときの2倍くらい色気と毒気がマシマシ!!
次は田代万里生さんのルドルフを相手にした「闇が広がる」。
これがもう絶妙にアヤシイ……美しい……たまらん……!!
ルドルフの頬をすーっと手の甲で撫でるんですよ、何やってるのよ、帝王!!!
いいぞ、もっとやれ~!!
そして、待ってましたの花ちゃんとのデュエット、「私が踊るとき」。
ごめん、花ちゃん、オペラで城田くんしか見てなかったよ!💦
今回のトートはまったく動じない帝王。
エリザがどんなに勝ち誇っても面白そうに眺めて、余裕の微笑みで受け流す完成された魔王さまでした。
この解釈で全幕を見てみたい!!
そして〆は「最後のダンス」。
ダンスはアンサンブルの方たちに任せて、とにかく中心で歌い上げる帝王さま。
曲のアレンジもしまくって、圧巻のオンステージでした。
もう素晴らしすぎる!
お願い、もう一回帝劇に戻ってきてください~~!!!!
以上、9月はもうちょっとありますが、とりあえずここまでのエンタメ報告でした!
以下、コメントお礼です(なつおさん)。
なつおさん
コメントお礼が遅くなってすみません!
先日はトークショーにご一緒させてくださってありがとうございました。
楽しかったですね~!
次のイベントも楽しみにしています。
素晴らしいお土産の数々もありがとうございました。
粽は玄関にばっちり飾っています!
友達に驚かれました(笑)。