イタリア旅行に行ってきました(7日目後半)
お茶をしたカフェのすぐそばにあったのが、旧ボローニャ大学の校舎、パラッツォ・デル・アルキジンナジオ(↓)です。
ヨーロッパ最古の大学、ボローニャ大学は11世紀には活動を始めていたと言われます。もともとは学ぶことを欲する人々が、自分たちの立場や利益を守るために作った組合組織で、決まったキャンパスはなく、自治を脅かされそうになると活動場所を別の都市に移すほど、運営の形態は自由でした。
16世紀に建設されたこの宮殿(↓)は、各地に分散していたボローニャ大学の最初の統合校舎となりました。
所狭しと掲げられている紋章は、毎年選出されたという学生会の代表者、公開解剖学行事に出席するために選ばれた学生、教鞭を取った教師たちなどのもので、17世紀にはすでにスペース不足のため、サイズを小さくして描き直したりしていたそうです。
階段の天井部分にも紋章がびっしり(↓)。この建物は1803年に大学としての機能を終え、数年間小学校として使用された後、1838年から図書館として利用されています。
有名な解剖学教室は有料エリアなので、今回は時間を考えてパスしましたが、次回は見てみたいなあ。
藩や国が学校を作って生徒を招き入れた日本と異なり、学びたい人たちの自治組織だったヨーロッパの大学は、今に至るまで学問の自由を最重視し、さまざまな社会運動の発信地となっています。時に過激になってしまいますが、大学生がすっかりノンポリ化したわが国からするとうらやましい……。
次に向かったのは、AIご推薦のサンタ・マリア・デッラ・ヴィータ教会(↓)です。予備知識ゼロだったのですが、中に素晴らしい芸術作品がありました。
「死せるキリストへの哀悼」という彫刻群(↓)で、15世紀に作られたとは思えないほど近代的な表現を取り入れています。
作者は1435~40年ごろにプーリア州で生まれた彫刻家、ニッコロ・デッラルカで、ミケランジェロより40歳ぐらい上になります。作品はテラコッタ製。粘土を成形して素焼きする製法で作られています。一番手前にいる男性は、アリマタヤのヨセフ。富裕なユダヤ人で、処刑後にイエスの遺体を引き取って埋葬した人物です。イエスの弟子だったけれど、それを隠していたという説も。
彼の右にいるのは、サロメのマリア。イエスの弟子で、聖母の姉妹とも言われています。その右は聖母マリア。悲痛な表情です。頬杖をつくような姿勢の男性は使徒ヨハネ。両手を突き出して激しい動揺を示しているのはクロパの妻マリア。この女性は、使徒ヨハネとヤコブの母とも言われています。
そして、この彫刻群の中で最も有名なのが、マグダラのマリア(↓)です。慟哭が表情だけでなく、なびく衣でも表現されています。日本人ならみんな「TMレボリューション…」と呟くことでしょう(←)。
まさにルネサンス、中世の硬直した表現から見事に人間性を取り戻した作品に見えますが、当初は表現が生々しすぎると非難され、1600年代には人目に触れないよう隠されていたそうです。もったいない……。
そして、この教会はこれだけじゃなかったんです。上の階にまたすごい作品がありました(↓)。
1497年ごろにフェラーラで生まれたアルフォンソ・ロンバルディ作の「聖母マリアの入滅」です。聖母マリアの死を15体のテラコッタ像で表現しています。
聖母の死は、「聖母被昇天」という棺に葬られた聖母が昇天するシーンがよく知られていますが、こちらは聖書に描かれていない逸話を集めた『黄金伝説』からのエピソードだそうです。聖母マリアの死を知ったイエスの弟子たちは、各地から集まり葬列に加わります。
その葬列に乱入したユダヤの大祭司は、聖母への軽蔑を示すために棺をひっくり返そうとします。驚く弟子たちと、死せる聖母が写っていますね(↓)。
手前に座りこんでいるのが大祭司です(↓)。まだ棺に腕を掛けています。彼の行為に怒った天使が剣を携えて現れ、地面にたたきつけて「両手を切り落とす」と告げている場面だそうです。
右端の人々(↓)。本を読んでいる場合じゃないと思うのですが、身体表現はとてもドラマチックです。全体の構図は、ラファエロの「アテネの学堂」のオマージュとも言われているそうです。
ほかにもいろいろな絵画や見事な天井画が収蔵されているすごい教会でした。ここを教えてくれたAIに感謝!!
教会を出た後に向かったのは、すぐそばにあった市場。屋台とかじゃなくて、食料品店が軒を並べる一角でした。上から下がっているのは生ハムの原木です(↓)。お店の前にイートインコーナーが設けられていました。
こちらは生ハムに加えて、パルミッジャーノチーズを売っています(↓)。棚の上にズラリと並んでいますね。
こちらのチーズは切り売りされています(↓)。あ~、買って帰りたい~💦
パスタの量り売りもやっています(↓)。トルテリーニやラビオリの詰め物系生パスタですね。詰め物系はドライなパスタもあるのですが、やっぱり生がおいしいです。
ディスプレイに美的センスを感じさせる八百屋さん(↓)。どれもおいしそうです。
豊富なベリー類がイタリアらしいですね。ブドウの横はイチジク?(↓)右手前は柿かな? 柿はこちらでは高級フルーツなんですよね。
野菜はこんな感じで売っています(↓)。量り売りの店が多いせいか、日本ほど形や大きさをそろえることにこだわっていないので、私のいた街ではユニークなフォルムのニンジンとかも、のびのびと売っていました。ここはもうちょっとオシャレかな?
魚屋さんもあります(↓)。お店の壁のモザイクが素敵ですね。
こちらは肉屋さん(↓)。ご飯がおいしい国あるあるなのですが、イタリアの肉屋さんは結構生々しいものがゴロゴロ転がっているので、眼鏡を外してから入店していました。真っ二つにされた牛が吊るされていたこともあったなあ……💦
珍しくチーズの断面を見せているお店(↓)。こちらにもすごい数の生ハム原木がぶら下がっていますね。
生活用品のお店もありました(↓)。キッチンで使うブラシやパスタの量を量るスケール、各種木べらetc.眺めているだけで楽しい!
こちらはお土産物屋さん(↓)。手前に並べられているのはナプキンや石鹼、各種オイルやクリームですね。お店の中にはパスタやチョコレートも売っていました。
まだ旅の途中なので、生ハムやチーズを買うわけにはいきませんでしたが、お土産物は結構ここで買いました。お店をぶらぶらと見て回って、興味を持てたところに入る……という行動ができたのがこの時だけだったので(やっぱり5人で動くのは大変)、次回はそれメインにしたい! と思いました。
さて、聖堂の中で休んでいた2人と合流して、本日のディナー会場、Trattoria dal Biassanotへ。昼に場所を確認するため立ち寄ったら、予約時間を早められたので、いつもより早く19時にスタートです。20時スタートは結構疲れるので助かった……。
アンティパストは市場でさんざん見てきた生ハム(笑)。上のピンク色は、ボローニャ名物のボローニャハムです(↓)。留学時代は生ハムなんて高くて買えなかったので、このボローニャハムがたまに食べるぜいたく品でした。
プリモピアットはずらっとと並んだパスタ! 左からクリームソースのトルテリーニ、ボロネーゼソースのタリアテッレとポルチーニソースのタリアテッレかな? やっぱりボロネーゼソースは外せません。
このパルミッジャーノチーズを模したチーズ入れ(↓)がとってもかわいかったです。
ミラノ風カツレツ(コトレッタ・アッラ・ミラネーゼ)は有名ですが、ボローニャ風カツレツ(コトレッタ・アッラ・ボロネーゼ)もおいしいのです(↓)。揚げた仔牛肉をブイヨンに通し、その後パルミッジャーノチーズを載せて焼くという凝ったお料理です。
ワインはこの2本でした(↓)。Petali di Viola(サンジョヴェーゼ)とこのトラットリアのハウスワイン(サンジョヴェーゼとメルローのブレンド)ですね。
お腹がいっぱいになったので、ドルチェはカット。早めに宿に戻れたので、ぐっすり眠りました。
