神代植物公園特別企画展「私は植物の精~牧野富太郎」

植物好きとしては、毎朝の『らんまん』は見逃せないドラマとなっています。
神木くん演じる主人公のモデル、牧野富太郎さんの生涯と功績をたどる展示が、わがホームグラウンド、神代植物公園で始まりました。
私と同じ神代パスポートホルダーで、中学生の頃に牧野日本植物図鑑を使っていたというS女史と早速チェック!

植物と一緒に写っている写真が、どれも本当にうれしそうなんですよね、牧野先生
彼が一生を捧げるつもりで取り組んだ『大日本植物志』がこちらです(↓)。

ご本人の手による「牧野式植物図」(↓)。

ヤマザクラのさまざまな形態が、2枚の図に余すことなく描かれています。

ドラマの中で「画家の絵ではない」と言われていましたが、絵画としても美しく、愛情がにじみ出ているような筆致でした。
著書の中にはこんなキャプションも(↓)。

ユーモアのある方だったんでしょうね。
神代植物公園スタッフ入魂の展示では、日本の植物学の始まりから牧野先生の生涯、愛用の道具や現在の植物学の状況まで知ることができます。

そして、植物公園だからこそできる実物の展示!
ドラマの中で最初にフィーチャーされた、牧野さんのお母様が愛したバイカオウレン(↓)。故郷から取り寄せて、東大泉の自宅に植えていたそうです。

ロシアのマキシモヴィッチ博士が学名に「makino」を入れて発表したマルバマンネングサ(↓)。

大久保さんと連名で『植物学雑誌』に学名と和名を発表し、初めて日本人が学名を付けた記念すべき植物、ヤマトグサ(↓)。

牧野先生の手による詳細な植物図が世界的に評価された、珍しい食虫植物ムジナモ(↓)。

牧野先生が、奥様への感謝を込めて名付けたスエコザサ(↓)。

ほかにも、牧野先生にちなんださまざまな植物が展示されています(↓)。

展示が行われている植物会館の外には、この幟が立っていました(↓)。

今年はあちこちの植物園で見ることができます。
植物園のスタッフさんたち、張り切っていますね!

猛烈に暑い日だったので「展示を見たら帰ろう」と言っていたのですが、牧野先生の情熱を前に、植物を素通りはできません。
初めて見たソテツの花(↓)。なんと10年に一度くらいしか咲かない珍しいものだそうです。

そして、秋の花というイメージが強いダリアが、ダリア園でたくさん咲いていました。
ガッツリご紹介します!
NAMAHAGEノアール(↓)。ボール咲き。「NAMAHAGE」シリーズは、世界的なダリア育種家鷲澤幸治氏と秋田県が共同開発した「秋田県オリジナルダリア」だそうです。

NAMAHAGEキャロット(↓)。フォーマル・デコラティブ咲き。グラデーションが素晴らしく美しかったです。

コーラル・ルージュ(↓)。フォーマル・デコラティブ咲き。いい色。

ミネソタ・マイ・グランド(↓)。セミ・カクタス咲き。緑がかった色が美しい!

ワイングラス(↓)。インフォーマル・デコラティブ咲き。いい名前だなあ。

流れ星(↓)。セミ・カクタス咲き。バラの星光を思い出しました。

ラララ(↓)。フォーマル・デコラティブ咲き。ネーミングセンスすごい。

ナツコイ(↓)。フォーマル・デコラティブ咲き。連ドラになりそうな名前ですね。

ココア(↓)。フォーマル・デコラティブ咲き。こういうセピアがかった色大好き!

上流佳人(↓)。セミ・カクタス咲き。ネーミング~!!

ピーチ・マカロン(↓)。フォーマル・デコラティブ咲き。かわいい揺れるハート

まだ名前がないダリア(↓)。フォーマル・デコラティブ咲き。この斑入りの加減が素晴らしいです。

水彩(↓)。フォーマル・デコラティブ咲き。なるほど。

夏祭り(↓)。フォーマル・デコラティブ咲き。やっぱり夏の花なんですね。

かぐや(↓)。インフォーマル・デコラティブ咲き。ふわりとかわいらしいグラデーション。

インスピレーション(↓)。フリル咲き。花びらの形が美しいです。

の時期にこんなに咲いているとは、新しい発見でした。

さて、ここからは大温室に突入します。
大紅合歓(オオベニゴウカン)(↓)。赤花ブラシ豆というまんまの別名もあるそうです。

サンタンカ(↓)。アカネ科のかわいい花です。

ナンヨウザクラ(↓)。花びらが5枚の花はサクラと名付けられるのです。
「咲いています」という表示があったので、キョロキョロと上のほうを探していたら、なんと地面に咲いていました! アリストロキア・サルバドレンシス(↓)。ダースベイダーに似た花として話題になったそうで、確かに。
アリアケカズラ(↓)。爽やかな黄色です。奥はパパイヤかな?
マダガスカルジャスミン(↓)。ジャスミンは、モクセイ科の植物ですが、この花はキョウチクトウ科。形が似ているからジャスミンと名付けられているそうです。
ヒスイカズラの実!(↓)。初めて見ました! 結実するのはかなり珍しいそうです。中には種があるはず。
パキスタシス・ルテア(↓)。ウコンサンゴバナなどの別名もある、ちょっとエビっぽい花です。
ぺリステリア・エラタ(↓)。別名ハトラン。今回の目玉です! 花の中をよ~く見てみてください。
鳩がいるんです!! かわいい!!
パナマの国花で、ワシントン条約で商業目的の国際取引が禁じられている貴重なランだそうです。開花するまで10年かかるとか! いいものを見られました!
パフィオペディルム・バーバタム(↓)。ディズニーのヴィランっぽいですね。
ミルトニオプシス・ロエズリイ(↓)。花びらが透き通っていました!
ミルトニア・イースタン・ベイ ‛ルシアン’(↓)。花びらの模様が凝りまくっています。
この辺でランの長い名前につきあう気力が尽きたので、ビジュアルのみご紹介(笑)。

まあ、ジュリエット「名前が何だというの?バラとよばれるあの花は、ほかの名前でよぼうとも甘い香りは変わらない」と言っていますからねえ。あ、これって牧野先生の功績を否定しちゃうかあせあせ(飛び散る汗)

大温室を後にして、深大寺門外のお蕎麦屋さんを目指します。
ナツメ(↓)。実がついていました。名前はよく知っているけれど、しっかり見たのは初めてかもしれない…。

ハス(↓)。園内の池にもたくさん咲いているのですが、より近くで見られるように、鉢で展示しているコーナーがあります。
何かありがたい気分になりますね。

真夏に戸外で咲く花は少ないのですが、木槿は今が盛り。
白祇園守(↓)。
玉兎(たまうさぎ)(↓)。
爽やかですね。
深大寺の山門の前には、ホオズキで作った招福門(↓)が立てられていました。
無事にお蕎麦(↓)をいただいて、猛暑の神代植物公園は終了。
去るころには少し涼しい風が吹いていました。

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posted by 管理人 at 21:00| 萌え園芸