深大寺のだるま市と梅・椿園
3月3日、4日に毎年深大寺で行われるのが、だるま市です。コロナ禍のため、2020年以降は規模を縮小していたそうですが、今年は従来の形に戻して開催。
そして、調布に住んで15年超の私も初めて訪れることができました。
前日の3日の人出がすごかったというので、お誘いくださったS女史と調布駅前に8時50分集合!
バスに乗って深大寺に向かいました。
こんな看板(↓)が出ています。参道や境内にはだるまのお店がズラリと並び、壮観!スタンダードなのはもちろん赤いだるまで、大小さまざまな種類があります。変わりだるまも多くて、パンダ柄だったり、ゴリラ柄だったり(最初から両目入っているので、ちょっとコンセプト的にはあやしい?)、さらには風水にちなんだ各色のだるまも売られていました。お店ごとにだるまの顔が違うので、じっくり比べてこちら(↓)のお店で購入。買っただるまには、深大寺のお坊さんが目を入れてくださいます(↓)。これが私の買っただるまです(↓)。金色がきれいだったので選んだら、風水的には金運上昇のご利益があるそうで。
目に書かれているのは梵字の「阿」。来年持っていくと、もう片方に「吽」の文字を入れていただけます。両目を入れただるまは持ち帰ってもいいのですが、多くの方が納札所に収めていました。
この納め方がすごかった!
普段はお札や破魔矢を入れる箱が置かれているだけなのですが、だるまを納めるために専用のスロープが作られていて、そこに入れるとゴロンゴロンと音を立てて落ちていくのです。
境内にずーっとゴロンゴロンという音が響いていて、なかなか楽しかったです。
来年は私も転がそう!
午後には4年ぶりに復活した「お練り」があるというので、それまで神代植物公園を歩くことにしました。
梅まつりの最中なので、梅園が素晴らしかったです。白梅が青空に映えます(↓)。ピンクや紅色の梅も華やか!(↓)梅にはそれぞれ素敵な名前が付いています。こちら(↓)は見驚(けんきょう)。鮮やかな紅梅、紅千鳥(べにちどり)(↓)。青みがかった花芯が特徴的な月影(つきかげ)(↓)。「先生」を付けちゃうな~(笑)。ふんわりとした薄紅色の森の関(↓)。散る姿が美しいそうです。アップで撮りたくなる精巧な美しさの鴛鴦(えんおう)(↓)。「おしどり」のことですね。名前を見て思わず声を上げた一の谷(↓)。やっぱり源平関連の名前、付けたくなりますよね~そして、今回私たちが一番感動したのがこちらの輪違い(↓)。1本の木に白や紅、ピンクの梅が咲く品種です。枝ごとに異なるだけでなく、こんな風(↓)に混色している花もあって、楽しいです。そろそろ季節は桜へと移りますが、来年も梅を見に来たいと思いました。
こちらはマンサクの花の変わり種、ダイアナ(↓)。マンサクと言えば黄色ですが、こんな色の品種もあるんですね。
蠟梅やマンサクの横を抜けて、次に向かったのはツバキ園。
椿の品種名も美しいものばかりです。そして、同じ名前でも関東産と関西産、中部産で異なる品種を指すようで、神代植物公園には基本的に関東産が多かったです(それ以外は書き添えます)。
白露錦(はくろにしき)(↓)。抜筆(ぬきふで)(↓)。本来はもっと白い地がある花(名前は毛の抜けた筆の墨痕にちなむそうです)なのですが、これはほとんど紅色ですね。乙女椿(おとめつばき)(↓)。工芸品のように整った姿です。バレンタインデーの名残りなのか、落花を使ったハートマークを発見!(↓)歌舞伎っぽいネーミング? 紅獅子(こうじし)(↓)と白獅子(はくじし)(↓)。上のほうしか開花していなかったので、望遠で撮った紀州司(きしゅうつかさ)(関西産)(↓)。同じく、望遠で撮った京唐子(きょうからこ)(↓)。近くで咲きかけていたつぼみも撮りました(↓)。かわいい。これも椿? という形状の卜伴錦(ぼくはんにしき)(中部産)(↓)。名前を見て一気にお気に入りになった葛城絞(かつらぎしぼり)(中部産)(↓)。薄ピンク色の大輪の椿、曙(あけぼの)(関西産)(↓)。花の中央が膨らんで、花弁の先は内側に丸まって咲く形を「抱え咲き」と呼ぶそうです。その抱え咲きの品種、玉霞(たまがすみ)(中部産)(↑↓)。松ぼっくりのような花の形が特徴の鹿児島(↓)。茶室(数寄屋)に飾られることから名付けられた数寄屋(↓)。迦陵頻(かりょうびん)(↓)。仏教の想像上の生き物、迦陵頻伽(かりょうびんが)が舞う様子を表す舞楽の名だそうです。画数すごいな。ザ・椿という感じの明石潟(あかしがた)(↓)。雄しべの小ささが特徴の八重姫(やえひめ)(中部産)(↓)。細かい斑が入った無類絞(むるいしぼり)(↓)。すごく牛肉っぽい草紙洗(そうしあらい)(↓)。名前は能の曲名から来ているそうです。ピンク色の筒咲きが美しい常満寺(じょうまんじ)(↓)。この品種の原木がある愛知県犬山市のお寺の名前が付けられています。雄しべが小さな花弁状に変化した唐子咲きの卜伴(ぼくはん)(↓)。卜伴は茶人の名前だそうです。淡いピンクの筋が美しい百千鳥(ももちどり)(↓)。夢見るピンク色のつぼみは日月(じつげつ)(↓)。こちらも繊細で美しい沖の石(↓)。沖の波とか沖の島とか、「沖の」シリーズは結構あるようです。最後にご紹介するのは永楽(えいらく)(関西産)(↓)。黒侘助という名もある深い色の椿です。
さて、一気にご紹介しましたが、もちろんほかの春らしい花もいろいろと咲いていましたよ。
クロッカスとヒヤシンス(↓)。木瓜(ぼけ)(↓)。温室で咲いていたヨウラクボクの花(↓)。開花の例がきわめて少ないそうで、神代植物園では初めて咲いたため、温室のスターになっていました。ここでようやく園内のカフェにてランチ。
桜ドラフトビール(↓)が、本当にピンク色でかわいかったです。桜餅ソフト(↓)もいただきました!
のんびりしすぎたので慌てて深大寺に戻り、お練りの到着を山門横にて待ちます。
鐘楼の鐘が鳴らされ、法螺貝の音と共にお練りが開始。
参道を歩いた後、山門に入ってきます。先頭の僧侶が道を清め、その後にマスクをした檀家さんたちが裃を着けて入場。笙(しょう)と笛を演奏する方に続き、法螺貝登場!とっても立派な袈裟を身に着けた僧侶が続きしんがりのひと際美しい袈裟の方の後に平安装束の方が続いて、行列が終わりました。すごくいい場所で見られてラッキーでした!
充実しただるま市だったなあ~。
帰りには調布で最も早く咲く「ハリウッド桜」を見てきました。大寒桜(おおかんざくら)という早咲きの品種で、ここが咲くとソメイヨシノの開花も間近。
いよいよ春がやってきますね。
お花見が楽しみです。