幸鷹さんお誕生日おめでとう!特集
競馬神事(京都府京都市北区)
毎年5月5日に上賀茂神社で行われる賀茂競馬(かもくらべうま)。
堀河天皇が宮中で行われていた競馬会式を上賀茂神社に移したのが始まりと言われ、 天下泰平・五穀豊穣を祈願する神事です。
装束は宮中での競馬の際、近衛府の武官が着したという舞楽装束。
馬具も乗馬方法も日本古来のもので、西洋式とは異なります。 現在使用している馬具は、江戸時代くらいのもの……とのことでした。
上は、競技前に埒(らち:競馬を行うコースのこと)を歩いて慣らしているところです。
900年もの歴史をもつ行事だけに、上賀茂神社の中には競馬にちなんだスポットがいくつもあります。
一の鳥居(下段右)から二の鳥居にかけての埒の傍らに「馬出しの桜」、「見返りの桐」(上段左)、「むち打ちの桜」(上段右)、「勝負の楓」(下段左)があり、それぞれ「スタート位置」「馬上の姿勢を整える」「鞭を入れる」「勝負が決する」ことを意味する場所。
競馬神事の際は桐の花が満開で、クルクルとパラシュートのように落ちてくる薄紫の花がきれいでした。
賀茂競馬は、左方(さかた)と呼ばれる赤の装束(上左)と、右方(うかた)と呼ばれる黒の装束(上右)に分かれた乗尻(のりじり=騎手)が、 2騎ずつ6回(合計12頭が参加)走って競う団体戦です。
左方が勝った年は豊作になると言われているため、 最初の勝負は左方が先に走り、必ず勝つよう定められています。
ちなみに左方は打毬楽(だぎゅうらく)、右方は狛鉾(こまぼこ)という舞楽の衣装だそうです。
足軽装束の子供たちの行進(上左)などのアトラクションのあと、いよいよ競馬が始まります。
競技を始める方法は独特で、勝負する2頭が何度か埒を行き来し、お互いに間合いを計りながら呼吸を整えて(上右)、阿吽の呼吸で馬出しの桜に向かいます。
スタートも特に合図はなく、呼吸が合った瞬間に走り始めます。
ものすごい迫力でした。
昔の戦記を読むと、騎馬武者の数が戦の趨勢を決めた……というようなことが書いてありますが、この迫力で走ってこられたら確かに徒歩の兵は逃げるしかないですね。
まあ、当時の馬はこんなに大きくなかったですが(馬に乗っていても足が地面に着いたらしい)。
競技で勝利した乗尻は禄と呼ばれる白い布を受け、鞭の先にかけて回します。
その後、競馬を奉納するため神様を迎えた仮宮、頓宮(とんぐう)に参り、勝利を報告します。
他の神社では絶えてしまった、陰陽道に基づく祓え、清めの儀式が何度も厳重に行われるのが、この競馬神事の特徴だそうです。
『遙か2』のCD「花鏡」に収録されているドラマ『天と地の絆』の舞台がこの競馬神事。
場所は朱雀大路で、競い合うのが2頭だけ……という違いはありますが、 最初のスタートの仕方などは賀茂競馬に近いですね。
幸鷹さんは警備の責任者。 お役目があるので技を出す暇はなかったですが、最後に翡翠さんと一緒に、 悪事を企んだ和仁をたしなめていました。 ここの会話もちょっとおいしい。
競馬の実況中継でキャラが変わっちゃう泉水ちゃんもいいです。