九郎さんお誕生日おめでとう!特集
安宅の関(石川県小松市)
すみません、着いたらもう夜でした……。
能や歌舞伎やその他ドラマで、あまりにも有名な安宅の関です。
平泉に落ちる道中、山伏に身をやつした義経一行が通りがかった安宅の関。
関守の富樫に誰何され、東大寺復興(東大寺は重衡さんが焼いちゃったんだよ〜) の勧進のために諸国を回っていると、何も書かれていない勧進帳を読み上げ、 さらには主君・義経を打擲までする弁慶。
その忠義ぶりに打たれ、正体に気づきながらも関を通す富樫…… と、日本人のツボをつきまくるエピソードがてんこ盛りです。
上の像は、左から義経、弁慶、富樫と並んでいます(暗くてすみません。昼間の様子を見たい方はこちらへ)。
これに近い出来事は、『義経記』に書かれているらしいのですが、 場所は富山県の如意の渡し。
つまり、安宅の関のエピソードはほぼ完全にフィクションということになります。
とはいえ、これだけ有名な物語の舞台ですから、昔からここを訪れて、義経主従の悲劇のドラマと、富樫の侠気に思いを馳せる人は引きも切りません。
現在の安宅の関には、立派な「勧進帳ものがたり館」やレストハウスなどまで整備されていて、早く着きさえすれば! いろいろと楽しめるようです。
安宅の関入口の表示(上左)と、敷地内にある「安宅の関跡」の石碑(上右)。
近くに与謝野晶子の句碑も立っていました。
このそばにある安宅住吉神社には、「難関突破」のご利益があるそうです。なるほど。
上は、そばにある道林寺公園の 「弁慶謝罪の地」の写真です。
関を通った後、方便とはいえ主を打ちすえたことを死んで詫びると土下座する弁慶と、それをなだめる義経像。
お約束なのですが、 このエピソードがNHK大河の『義経』で放映されたときは号泣しながら見ました。
日本人の心だよ、本当に。
ゲームでは、気弱なことを言う九郎が弁慶にどつかれて終わってますね。
まあ、あのキャラじゃあ浪花節にはならないか。
(でも、十六夜記エンディングの弁慶には涙を絞りとられました……)