遙かゆかりのスポット巡り

忍人さん・鷹通さん・幸鷹さん お誕生日おめでとう!特集

高天彦神社(奈良県御所市)



『遙か4』の八葉の中では、アシュヴィンに次ぐ高い身分の出身である忍人さん
彼が属する葛城の一族は、朝鮮からこの地に移り住み、大和王朝に先んじて葛城王朝を築いたと言われています。
葛城族の祖神を祀っているのがこの高天彦神社です。
現在の社殿は明治時代に築かれたそうですが、神社全体が非常に古びた神秘的な雰囲気を感じさせ、古い神々の居場所であることを伝えてくれます。
狛犬(下)も苔むしていて実に趣があるのですが、こんな風に注連縄を首に巻いているのはちょっと珍しいですね。

 

ちなみに、葛城族がやってくる前にこの地に住んでいた人々は、土の穴の中に住み、手足が長く胴が短かったため「土蜘蛛」と呼ばれていました。
彼らを捕える際に葛のつるで編んだ網(葛網:くずあみ)を用いたのが、葛城の名の起こりと言われています。

実際には、葛城族がこの地を治める際、邪魔になった先住民を討伐したため、こういった伝説が生まれたのでしょうが、『遙か4』葛城の出である忍人さんと、土蜘蛛遠夜天地の玄武となっているのはなかなか興味深い設定です。

  
さて、この高天彦神社ですが、とんでもない山の中にありました。
上左が参道の入り口。
背の高い木々に囲まれた道を進むと、いきなり上右のような急な上り坂が始まります。
「忍人さんの足腰が強いのは、きっとこんな道で鍛えられたからだよね」とゼーゼー言いながら上りましたが、千尋ちゃん忍人さんの実家を訪ねるときには一苦労しそうです。
 
長く急な登山道(←)をようやく上りきって、巨大な木々が傍らに並ぶ道(上左)を進むと、ようやく神社にたどりつきます。
神社の前の石碑には「高天原宮跡地」と記されていました。
実はこの地は、日本神話で天孫が降臨した高天原であるされていたのだそうです。
近くにはズバリその名を刻んだ石碑(下左)もありました。
だからあんなに上らされたのか……!!

 

写真上右は、神社のそばにある高天寺橋本院の石碑。

  葛城の 高間の草野 早知りて 標刺さましを 今そ悔しき
  (高天の里にこんな美しい娘がいたことを早く知っていれば、命の限り抱きしめたのに。すでに人妻になってしまっていた)

という万葉集の歌が刻まれています。
この橋本院は奈良時代から続く名刹だそうですが、「瞑想の庭」という美しい庭園(下左)を一般に開放していました。
冬桜が見事に咲いて、非常に幻想的な風景でした。

 

すっかり優雅な気分になっていたら、帰り道がまたものすごく険しい山道で、しまいには上右のような危ない橋(?)も渡らねばならず、「やっぱり虎狼将軍は一筋縄ではいかない厳しい方だ」と納得。
訪れる方はくれぐれも歩きやすい服装で、早めの時間に出かけてくださいね。
じゃないと将軍に「軽率だ」と怒られるはずです。