2009/08/31
『遙かなる時空の中で ファン感謝祭2009』2日目夜の部
昼の部のレポに舞台構成を全部書いたので、夜の部は異なる部分のみご報告します。
……のはずなのに長いです!!
すみません!!
トークコーナーVol.1。
「昼の部でやって気持ちよかったから」と、またMCをやりたがる誠治郎くんと、「駄目だよ、MCは俺だよ」とそれを認めない寿里くん。
ギャンギャン言い合った後、
「「じゃあ、今回のMCはベッキーな」」
といきなり永泉役の長谷部くん(ベッキー)に振ります。
「ええっ!?」
と、素で驚くベッキー。
ベッキー以外のメンバーが全員で申し合わせていたらしいです。
あいかわらずイタズラ大好きだな。
動揺と混乱が収まってから、
「で、では、原点に戻ってオーディションのときの話をしましょうか」
と、一応MCらしく振っていました。
禍虫の滝田さんはオーディションはなく、殺陣を振り付けるために呼ばれたのに、気づくと役がついていたとか(笑)。
友雅の寿里くんは、まったくどういうオーディションかわからずに行って、ごく普通に台詞を読んで帰ってきたらしい(それで受かっちゃうんだからすごい)。
永泉のベッキーは、そもそも「永泉役なんてできる奴いないだろう」と言われていたところに受けにいって、台詞を読む前にキタムラさんが「あ、あそこに永泉がおる」と決めたとか。
理由は「会場に着いた時点で半泣きだった」から。
当時はオーディションに慣れていなかったので、ビクビクぶりが永泉そのものだったようです(すごく想像できる)。
誠治郎くんは、ほかの役の台詞も読んだけれど、最初から天真がやりたくて、選ばれてすごくうれしかった!とニコニコ。
シリンの麻亜矢さんは何と200人の中から選ばれたそうで、初舞台ということもあって、初演時も再演時もものすごく稽古熱心だったそうです。
一方、イクティダールのTROYさんは、飲み屋でキタムラさんにスカウトされたとか。ちょうどイクティダール役を探していたときに、店に入ってきたのを見てイメージにぴったり合ったようです。まあ、あの容姿を見れば納得。
ちなみに、最終的な決定権は光栄さんのほうにあるので、キタムラさんは飽くまでアドバイザーの立場だったそうです。
「まあ、いろいろ言ったことは言ったけどな。あの17歳の役、ヒゲが濃いけどまあいいやろ、とか」
「またヒゲっすか!!」
と、誠治郎くんが怒ってました(笑)。
あと、多分ここだったと思いますが、自分が女性だったら、『舞一夜』『朧草紙』の誰とつきあいたいか……という話になりました。
寿里さんはイクティダール。初演の木村くんでも再演のTROYさんでもOKで、要は「ヒゲが好きなのv」と、またママになって言っていました(微妙に誠治郎くんがうれしそうだった<笑>)。
ベッキーは「泰明さん」と答えて周りからいろいろ文句をつけられましたが、舞台袖からハッチが「ベッキー、負けるな!!」と励ましたので、めでたく初心を貫けました。
麻亜矢さんが言おうとすると、いきなり誠治郎くんやベッキーが立ち上がって「男は筋肉だ」「男はやさしさです」とかアピール。
それでも「お館さま~!!」と、叫んでいました。あれ、女の人は女の子を選ぶんじゃないのか?
滝田さんとTROYさんの答えは忘れた~~。
ちなみに誠治郎くんは時間切れで答えられなかったので、ブログのほうで
「もちろん天真!」
と、宣言していました(笑)。いや、君の場合、聞かなくてもわかるから。
怨霊三人組が客席を歩くコーナー。
禍虫の携帯が鳴ります。
禍虫「はい、喫茶禍虫。あ~、すみません、うち閉店するんですよ」
惨魏「次の店考えなきゃなあ。『メイド喫茶邪香妃』とかどう?」
邪香妃「お帰りなさい、ご主人様」
惨魏「いいじゃん、いいじゃん!!」
退場。
舞台の再現コーナー。
今回は黒麒麟がカップラーメン食べながらやってきます。
しかも咳き込んでる(笑)。
呆然とするアクラムに「はい」とカップを渡して退場。
「…黒麒麟よ…!!???」
の呼びかけが、さらに哀しそうになっていました。
トークコーナーVol.2。
テーマは、「最後だからこの際言っておきたいこと」。
最初に黒麒麟役の高橋くんが懺悔。
さっき舞台に出た途端にラーメンが気管に詰まってしまったそうです。「次、トークコーナーなのに!!」と、マジに咳き込みながら焦っていたそうで。
舞台上で物を食べるのは辛いよね~。
怨霊の春見くんは、飯田くんが怨霊sに加わって、アクションの質がすごく上がったと言っていました。これまでは普通に倒れていたのに、みんなやたらクルクル回るようになったそうで。
確かに、アクロバティックな動き、増えましたね。
飯田くん、えなりかずきのマネだけが取り柄じゃなかったんだね~!
ハッチは自分の癖で迷惑をかけたかも……と、告白。
なんと、
「俺、社会の窓を閉める癖がないんです」
癖じゃないだろう、それ!!
泰明さんの衣装は前が見えないからいいけど、開いていることが多いそうで。
鯛造「朝、殺陣返し(殺陣の部分のリハ)やるとき、3回に1回は開いてるもん」
ハッチ「そうだよね!」
え~、今後ハッチの衣装を作る際は、いろいろとお気をつけください。
鯛造くんは、センターから走り出て「仮面がそいつの弱点だ!」と言うシーン、舞台裏で思いっきりこけたことがあるとのこと。
「あまりの痛さに心が折れそうになった」
それを目撃したハッチが、こんな風にこけたんだと実演してくれました。
1メートル以上吹っ飛んでいて、そりゃあ痛いわ。
でも、頑張って走り出て来てくれてありがとう!(来ないと場がつながらないよ)
最後に藤姫役のモリバちゃん。
「藤姫は殺陣がなかったので、一度くらい殺陣をやってみたかった」
それを聞いた惨魏の英司さん、
「じゃあ、その夢叶えようか」
と、いきなり椅子を片付けてセッティング。
泰明さんが藤姫の師匠で、イノリくんが敵という設定で、早速本番開始です。
師匠泰明が怨霊に囲まれ、一度は術で撃退するものの反撃されます。
ぼろ負けしているところに藤姫が乗り込んで、「呪符退魔!」
怨霊はすべて倒れ、敵の首領イノリも「これが…星の一族の力か…!」と言ってガックリ。
見事な術が決まりました!
「朝に練習した甲斐があったな」と、英司さんがネタばらししていましたが、いやいや、素晴らしいチームワーク。よかったですよ!!
『舞一夜』のトークコーナー。
今回は頼久の成松くん、鷹通の根本くんと詩紋の河野くんが入っています。
当然MC(笑)の根本くんがトークコーナーvol.1の流れを受けて、「じゃあ、オーディションの話をしようか」とコーナー開始。
怨霊の黒川くんはオーディションなし。「太くて動ける奴」を探しているということで声がかかったそうです(すごい条件)。
子供の怨霊の玉城くんはオーディションに落ちて、ガッカリしていたら怨霊のほうに声がかかったとのこと。「でも、子供の怨霊や式神やセフルができてよかった」と言っていました(何の役に落ちたんだろう…)。
怨霊季史の龍弥くんはオーディションが全部終わった後に、キタムラさんから「お、背の高さ同じやな。早変わりが間に合わんから、出て」と、きわめてアバウトに言われて、「はい!」と受けたそうで。
本当に木村くんと同じ身長なんですよね。同じ衣装で二人で並んでいるとそっくりで、キタムラさんもよく見つけたなあと感心させられます。
木村くんは映画の『舞一夜』を見て「季史がやりたい!」と思ったので、オーディションのときに「季史の台詞も読ませてください」と申し出たとのこと。そのまま決まってうれしかったそうです。
で、隣の成松くんが「…僕は季史で受けたんですけど、落ちて……でも、頼久ができて本当に良かったです」。
そのトーンが暗かったので、根本くんが「見たいなあ、成の『濡れるぞ』」と、いきなりセッティングを始めました。
玉城くんがあかねちゃんになって、根本くんはSE兼BGM(笑)、ほかの人たちは通行人として再現シーンスタート!
なぜかトークに出ていないキャストまで、通行人で通っていきます。
ところが、成くんが照れちゃってNG!
「テイク2!」でもう一度トライ。
根本くんのSEがものすごくうまくて笑った。
成くんはかなり長い時間玉城くんと見つめあった後、「…濡れるぞ」。
大成功でした。
その間、さっきよりたくさんのキャストが通行人で現われて大ウケしました。
ちなみに根本くんはオーディションで頼久役を演じたとのこと。
あかねちゃんに「八葉は龍神の神子の従者ですから」と言う場面だったのですが、予備知識ゼロでクールに演じてしまって、さらに「あの役は身長が190センチくらいないと駄目らしい」と後から聞いて諦めていたそうです。
で、キタムラさんから「決まったで」という電話があり
「眼鏡くんだったんです」
うううう、根本くんが眼鏡くんで本当によかったよ!!
さて、多分このときだと思いますが、河野くんが『舞一夜』のときに衣装や小道具づくりを手伝っていたという話をしてくれました。
好きに作っていいと言われて、怨霊の仮面も手がけたそうですが、舞台の稽古のほうが忙しくなってしまって完成させられなかったとのこと。
ずっと気になっていたらなんと衣装部さんが完成させて、プレゼントしてくれたそうです。
その後は、落ち込んだり、行き詰まったりすると、その仮面を見て「頑張らなきゃ」と思うようになった…と、実物を披露してくれました。
で、怨霊役の小野さんがそれをかぶって、『朧草紙』冒頭のお月見シーンの舞台裏での怨霊の動きを再現(わざわざイノリくんも出てきて参加してくれました)!
なんと、舞台上のあかねちゃんや小天狗ちゃんに合わせてはしゃいでいるんですね(笑)。
怨霊の人たちは舞台に出ていないときも、シーンに合わせてこうやっていろいろ動いているそうで、「俺たちもそれをきっかけに出る準備したりしてるんだよね」と、根本くん。
本当にスタッフもキャストも楽しく仲良くやっているんだなあと感心しました。
さて、「方言遙か」。
変更があったのは八葉が6人揃う恋バナシーンです。
天真「好きな花は?」
泰明「花は花だ。どいも同じだ」
天真「好きな食い物は?」
泰明「どいも同じだ」
天真「好きな動物は?」
泰明「チュパカブラ」
永泉「チュパ……?」
友雅「じゃあ、好きな季節は?」
泰明「どいも同じだ」
友雅「好きな動物は?」
泰明「チュパカブラ。ヤギやらべごやらの血い吸うんだ」
暗転。
……やりたかったんだね。
トークコーナーVol.3は、キタムラさんの指名でMCが成松くんに!
しかし、まったく仕切れない!
見事なまでに仕切れない!!
根本くんが爆笑しまくっていました。
で、キタムラさんが「ごめん、俺が間違った。ゲンゴロウ、MCやって」
根本「え~、俺、もっと聞いていたい」
キタムラ「俺もそうだけど、時間がいっぱいいっぱいや」
ということで、MCを根本くん(愛称がゲンゴロウ)にチェンジ。
「じゃあ、男性は自分が女性だったとして、女性は男性だったとして、一緒に海水浴場に行きたい相手は?」と、話を振ります。
アイル「行きたい人やないけど、絶対に向いてないのはアクラムやね」
根本「あ~、美白命だからね。仮面してたらそこだけ白く残っちゃうよね」
アイル「『神子よ』とか言って外すと焼け残ってる」
根本「うわ、それキツい」
あと、絶対一緒に行きたくないのは究極の雨男、季史さんということで全員一致(笑)。
頼久さんは「ライフセーバー的に連れて行きたい人」、というのでも一致してました。
根本「あかねはケンカしたりすると龍神呼んじゃうからね。すごいことになると思う。津波みたいなのがザバーッと」
アイル「そういうときは、ライフセーバー頼久に助けてもらって(笑)」
ちなみに怨霊の小野くんが一緒に海水浴に行きたいのは鷹通さんだそうです。
理由は、海の生き物とか、いろいろ解説してくれそうだから。
根本「え~!? 鷹通でいいの?!(照)」
アイル「もう今週末行っちゃえ! 二人でデート!」
で、最後に
根本「では、最後はこの方に歌っていただきましょう!」
河野「う~さぎうさぎ 何見て跳ねる」(詩紋くんのマルチエンディングの冒頭)
ここまでは毎回のお約束。
ところが根本くん以外のメンバーが、全員いっせいにピョンと跳ねました(練習したらしい)。
根本「え~!? 何それ! じゃあ俺も雨乞いしちゃうよ!」
と、『朧草紙』初演のトークショーのエンディングを飾った雨乞いの歌を歌い始め、寿里くんはじめキャストもバラバラ出てきて雨乞いの儀開始(季史さんも出てきて「また、雨か…」とやっていた<笑>)。
いつまでも自分の歌が始められないアイルくんに
「やめ~~!!」
と怒られてはけていました(笑)。
いよいよ最後のコーナーは、キタムラさんが選んだ好きなシーンの第1位。「そうかなー」と思っていたら、やはりそうでした。
『舞一夜』で、怨霊の姿から戻った季史さんに、あかねちゃんが呼びかけるシーン。
「季史さん……やっとあなたの名前が呼べた」
「私は……そうやって誰かに優しく名を呼んでほしかっただけなのかもしれない…」
「季史さん、季史さん、季史さん……! ……もう、大丈夫だよ…」
自分の舞を見てほしい、けれど自分をその前に浄めてほしいと願う季史さんのため、封印を決意するあかねちゃん。
「みんな、私に力を貸して!!」
八葉の力で封印された後、舞いながら消えていく季史さん。
友雅さんの奏でる琵琶、永泉さんの奏でる笛の音が響く中、暗転。
初演のときも感動したシーンですが、あかねちゃんが格段にうまくなっているのに驚きました。
いきなりクライマックスシーンに入ったのに、すぐに見ている人間を引き込む演技力。彼女も本当に成長したんですね。
この辺りからもう涙が止まらなくなります。
カーテンコールは、工夫とかは吹っ飛んで、みんながしっかりと抱き合うものばかりでした。
感無量という表情で、握手し、抱き合い、背中を叩き合う。
玄武の二人が「今までありがとう!」の幕を広げてくれました。
そして音止め。
八葉がずらっと並んで、一人ずつ技を決めていきます。
「風破斬」
「召雷撃」
「火炎陣」
「地来撃」
「陽光天浄」
「星晶針」
「水撃波」
「呪符退魔」
かっこいいよ。本当に素敵だよ。
そして「虹」!
もう、客席は涙の嵐です。
キャストは、前半はかろうじて持ちこたえていましたが、後半は青龍の二人が涙ボロボロ。ベッキーも泣いていました。
根本くんは必死にこらえている感じ。
客席に下りてきてからは、全員が本当に明るい笑顔で手を振ってくれました。
ロシアン挨拶は、1人目がベッキー、2人目がはねゆりちゃん!
二人とも、涙をこらえて、何度も言葉に詰まりながら、キャストとスタッフとキタムラさんと、そして観客への感謝を繰り返し述べてくれました。
「堪えきれぬ哀しみも 出会えた喜びに消えるさ」と、「虹」の一節を挙げて。
この歌詞で本当にグッと来たんですよね、さっきも…。
で、全員がはけた後、寿里くんと根本くんが出てきたので恒例の写真撮影かと思いきや、「ロシアン挨拶に漏れたわれわれにもキタムラさんが時間をくれたので」と、成松くんを呼んで三人でご挨拶。
成松くんはもう号泣状態で言葉になりません。「本当にありがとうございました」と言うのがやっとでした。
彼につられて観客も号泣。
寿里くんが、「ほら、成が泣くからお客さんみんなハンカチ出しちゃったじゃない」と、フォローしていました。
根本くんは、あんなふうになったのは初めて見ましたが、ぐっと抑えた低い声で、2年間、このキャストとスタッフで舞台が作れたことに感謝し、観客にお礼を述べました。
あのよく通る声を張って話せないほど、必死で涙をこらえていたのだと思います。
そして最後の寿里くんは、とっても明るかったです。さすがムードメーカー!
パアッと陽が射すように挨拶して、明るく締めました。
根本くんが譲くん、寿里くんが将臣くんをやってくれ~~!と、心で叫びましたよ。
写真撮影の後、キャストは客席を抜けて入り口脇のスペースへ。
帰る観客に手を振ってお見送りしてくれました。
最後の鷹通さん、最後の八葉、最後の遙か……。
本当に辛いけど、出会えてよかった…!!と、心の底から思いました。
キャストの皆さん、スタッフの皆さん、キタムラさん、光栄さん、
素晴らしい舞台を本当に本当に
ありがとうございました!!