2009/08/30
『遙かなる時空の中で ファン感謝祭2009』1日目 

前回の感謝祭同様、会場に着くと前方のスクリーンには楽屋前の廊下が映し出されています。
ここで、役者の皆さんがいろんな寸劇やらおふざけやらをやってくれるのがお約束。

今回は、友雅さん役の寿里くん寿里ママ『舞一夜』の特典映像で生まれた新宿二丁目のママ設定のキャラ)として、八葉怨霊を一人ずつ連れ出してメイクしたり(終始オカマ演技)、『舞一夜』のアドリブシーン「みんなでボートを漕ぐ八葉」が再現されたり、なぜかそれに入り損ねた永泉さんがいじけながら一人で漕いで、イノリくんに慰められたり、ボートで去った八葉がクロールや背泳ぎで戻ってきたり、とにかく大騒ぎ(笑)。

みんな、開幕前にそんなにエネルギー使って大丈夫なのか?!
と、心配になるほどでした。


開幕前の注意事項は、前回同様に惨魏禍虫のお二人。
本当に笑わせてくれます。


開幕後はつい先日まで上演されていた『朧草紙』の1シーンが演じられ……と、思っていたら、おおっ?! 違います! 
感謝祭スペシャルバージョン。

内容は2日目のレポートに書きますが、、いかにキタムラさん『遙か』を研究したかがわかるアレンジが入っています。
その後の再現シーンも全部ひとひねり、ふたひねりあって感心させられました。


圧巻は「方言版遙か」
そう、トークショーでとっさにやったあの恐怖の出し物を、本格的に演じたのです!
笑いすぎて死ぬかと思った。

特にアクラムの大阪弁は殺人的です。

根本くんも今回はきっちり福島弁
でも、カーテンコールのあいさつで泰明役の八戸くん(青森出身)に、
「上京してしばらくたった方言」
と指摘されて、「あ、一番恥ずかしい状態ね」と照れた後、
「悪かったな!」
とキレて寿里くんに止められてました(笑)。


フリートークは全部で4回もあり、稽古中のVTRをはさみながら話を進めていきます。
これは多分2日目とかぶらないので、覚えている範囲で再録。

「今回は殺陣が増えたよね~」と、みんなが盛り上がっているとき、一人で小さくなっていたのが永泉さん役の長谷部くん(殺陣がない)。
でも実は、千秋楽だけ台詞が増えていたそうです。

アクラムと対峙したとき、イノリくんに「ここは俺に任せろ」と言われて泰明さんを連れてはけるシーンがあるのですが、千秋楽は
イノリ「永泉、おまえもケガしてるじゃねえか!」
永泉「これしきのこと! 泰明殿はわたくしにおまかせください」
となっていたそう。

永泉の芯の強さが出せた」と喜んでいました。


長谷部くんはさらにハプニング編でも登場。
いつも数珠を持って登場するのですが、暗転中、定位置に正座した途端に数珠が切れて、膝の上にパーっと玉が散ってしまったとか(一部客席まで転がったらしい)。

「こ、この後立ち上がって台詞を言わなきゃいけないのに!」
と、人の台詞にうなずきながら必死で集め、何とか間に合ったそうです。
偉いよ!


ハプニング話で多かったのはカツラがらみのネタです。
八戸くんは技を出そうとするとお下げの部分が指に絡んでくるし、一度何かの拍子にお下げが顔の前面にバサッとかぶってしまって、全然戻らないので、ものすごい勢いをつけて立ち上がったとか。

ちなみにシリンに刺されて前向きに倒れるシーンでは、床の隙間に数珠がはまって起き上がれなくなり、必死ではずしたそうです(暗転中にはけなきゃいけなかった)。
そでで見ていたイノリくんも、いつまでも泰明さんが倒れてもがいている(笑)のでハラハラしたとか。


『舞一夜』のカツラネタは怨霊となった季史さん
怨霊となってからは龍弥さんが演じられているのですが、ゲネプロ(本番直前に本番とまったく同じように全幕通す稽古)のアクションシーン、最高潮の場面で力を入れた途端カツラが外れてしまったそうです(再現してくれました)。

きつかったのは本人よりも、彼と戦っていた八葉です。
あかねちゃんはこの場面では倒れているのですが、八葉がぷるぷる震えだすのがわかったとか。
「俺なんか、カツラの取れた季史を説得しなきゃいけないんだから、きつかったよ」と寿里くんが言っていたのが笑えました。


そして、ハプニングではないですが、アクラム役のアイルくん
最後、龍神の力で仮面が割れて、髪がバサッととけるシーンがあるのですが、ここが本当に大変だったそうです。
VTRでも稽古中と本番中の様子が紹介されましたが、20秒あるかないかの間に仮面を外し、烏帽子を取り、髷をといて髪を整えて出てこなければならないので、稽古中は一度も間に合わず、劇場入りしてからようやく間に合うようになったとか。
悔しくて必死で練習した…という役者魂に感動しました。


ちなみにアイルくんも稽古中、髪を整えるため頭を大きく振ったらカツラがポーンと飛んでいってしまったそうで、皆さま、カツラには本当に苦労されているようです。


あ、『朧草紙』の初演のとき、あかねちゃんもカツラで演じるという話があったそうですが、ものすごく浮いてしまって取りやめになったと言っていました。
根本くんいわく「ドコモ茸みたいだった」
場内、大爆笑でした。


そのほか、『舞一夜』の舞台上の仮面が消える仕組みのネタばらしとか、イクティダール役のTROYさんが器械体操で全米5位だったとか(VTRで見事なバク転を披露)、天真くんが吹っ飛ばされるときに3段階の技を使っているとか(足で蹴って、衣装をよけて、手でさらに押して勢いをつける)、今だから話せることがてんこ盛りでした。